こんにちは。
今日は幌の生地について少し。
クロス生地は柔軟性が高く、ビニルのような破れ方はしないのですが、
繊維なのでビニルとは別の方向で少しずつくたびれてきます。
その最たる例がこちら。
白くなっている部分がポツポツありますね。
これは幌を畳んだとき、生地同士が擦れることによって発生します。
繊維業界では「白化現象」と呼ばれているそうです。
なぜ部分的に白くなるのかというと、
この白くなっている部分だけ、畳んだときに裏から骨で押されているのです。
ですので、発生する場所は車種によって様々で、ほとんど発生しない車種もあります。
現在お使いの幌を見てみてください。
純正のビニル生地で表面の凹凸が消え、妙にテカテカしている部分は有りませんか?
クロス生地にした場合、それらの場所が白化することになります。
(※骨が直接当たっている裏側は擦れて損耗が進んでいる場合が有ります。
白化現象を発見したらその室内側をチェックし、
損耗が確認できた場合は当て布などを貼ることをお勧めします。)
いったいどういったメカニズムで発生するのでしょうか?
白化部分を拡大してみてみると・・・
特に擦り減っている感じではありません。
繊維が圧縮されたり毛羽立ったりして光の反射具合が変わり、
その部分だけ白っぽく見えてしまっている状態です。
そのため、洗車をして全体が水に濡れると反射率が均一になるので全く見えなくなります。
しかし、乾くとまだ元通り。
だったら塗れたような状態をキープできればいいじゃない、ということで、実験。
液状タイプのワックスを軽く塗りこんでみました。
ちょっと塗れて濃くなっているのがわかるかと思います。
で、ドライヤーで乾かします。
うん、だいぶ目立たなくなったような気がします。
乾かした後は、特にべた付きや他の部分との色の違いは感じられません。
今回は手元に無かったのですが、幌用のフッ素コーティングをしても同じようになるかもしれません。
自分の車なので実験がてら手近にあったもので試してみましたが、あくまで自己責任でお願いいたします。
正直、ワックスを塗りこむというのはあまりお勧めしません。笑
が・・・思ったり良好な結果が得られたように思います。
なお、私のロードスターは耐久実験をかねてほぼ毎日、日によっては2回も3回も開閉を繰り返しております。
人によっては年に数回しか開けない、あるいは全く開けないという方もいらしゃいますので、
私の使い方はいわゆる「加速劣化試験」状態。
これらの使用結果から得られる情報や、
張替えに来られたお客様の今までの使用状況と劣化具合などを分析して、
有益な情報をフィードバックしていきたいと思います。
ぜひ幌交換の検討材料としてみてください。
それと、Mさま。
せっかく作業完了のご報告とお写真を送っていただいたのに、
メールを送るとエラーが帰ってきてしまいます。
見てますかー?
とりあえずお写真掲載させていただきます。
DIYにて作業されましたが、とても綺麗に張れているようで良かったです。
色は私と同じ、ダークルビー。
私が利便性重視でGmailを使用しているせいもあってか、
特に携帯アドレスの方はメールが届かない、あるいは迷惑メールに分類される例が多いようです。
申し訳有りませんが今一度迷惑メール設定のご確認をよろしくお願いいたします。
それではまた。
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