どうもこんばんは。
コロナウィルス、なんだかえらいことになってきましたね。
今のところ当店の場合、業種的にそこまで影響は出ていないのですが、
当店で扱っている幌の製造元があるカリフォルニア州では、
企業活動を含め外出禁止令が発令されたようです。
幸い(という言い方は適切ではないかもしれませんが)、
ソフトトップ製造を含めた自動車産業は、
カリフォルニア州が認めた「重要な産業」に含まれており、
当面は企業活動の制限はされておりません。
しかし、今後の状況次第では、
幌を作っている場合ではなくなるかもしれませんので、
私個人に何ができるわけではありませんが、
注意深く見守ってまいりたいと思います。
さて、とりえあず出来るところからやっていきましょう。
ということでまずこちらは幌交換案件。
メルセデス・Eクラスカブリオレ(A207型)です。
色は純正と同じベージュで、ジャイブというカラーになります。
純正幌の製造はカルマンです。
KRMと書いてあるのがKarmannのことですね。
カルマンと言えば、合理的な設計で非常に技術力の高い幌メーカーである反面、
年式を問わずもれなくガラスが脱落してしまう、
ということで、私の中では悪名高きメーカーなわけですが・・・
メルセデスの場合、
Eクラス系は伝統的にリアガラス別体の構造を採用しているため、
他車種のようにリアガラスの接着が剥がれてしまう、という事態がほぼ起こりえないのです。
つまり、カルマンの高い技術力を享受しつつ、
絶対に外れないガラスという信頼性をプラスしたわけです。
いやぁ、本当にメルセデスベンツというメーカーは素晴らしいですよ。
ベンツなんて・・・と意味もなく敬遠している方がいらっしゃいましたら、
とりえあえず何年か乗ってみてください。
もちろん、誰かが乗りつぶしたポンコツはダメですよ。
きちんと丁寧に維持されてきた車両でしたら、
その素晴らしさが存分に実感できるのではないかと思います。
新車が素晴らしいのは当たり前です。
新車からダメな車はゴミです。
10年、15年を超えたあたりから、
メルセデスベンツの真面目な設計思想が生きてきます。
もう本当に、劣化具合が他社とは全然違うのです。
ちなみに、こちらのA207型の天井素材(ヘッドライナー)ですが、
1989年登場のSL(R129型)からスタートして、
初代Eクラス(A124型)、初代CLK(A208型)、2台目CLK(A209型)、
等でずーっと採用されいる素材を、いまだに使い続けているのです。
この調子でいくと、おそらく現行Eクラス、Cクラス、Sクラスのカブリオレも、
同じ素材を使用しているのではないかと思います。
他社が新技術で作られた見栄えのする素材を次々に採用し、
やがて経年劣化で見るに堪えない状況になっていく一方で、
メルセデスは「これなら間違いない」と確信した素材をずーっと使い続けるのです。
使い続けるほど信頼性は増すので、
その確信はより揺るぎないものになっていきます。
まぁとにかく、メルセデスは素晴らしい、ということです。
つい熱くなりました、すみません。
こちらはNCロードスター。
イエローのボディにブラックの幌。
この組み合わせは素晴らしいですね、大好きです。
こちらはオレンジのZ33にブラックの幌。
こちらは、前に紹介したようなしないような・・・
ブルーの幌は爽やかでいいですね。
こちらは前からちょこちょこいじっているNAロードスター。
ワイパーアームを取り替えました。
塗りなおしてもいいんですが、純正新品が6千円くらいですからね。
仕上がり具合と手間を考えると、新品に交換してしまったほうがすっきりします。
ウォッシャーノズルも交換。
まだまだ続きます。
暇を見てはちょこちょこいじっている状況です。
はい、続いて磨きコーディングのビフォーアフター。
こちらはNCロードスターのボンネット、磨き前。
磨き後。
こちらはS2000、粘土がけ後の磨き前。
粘土がけをするとこれだけ傷がつきますからね、
磨かないならば粘土がけなどしてはいけません。
鉄粉除去を謳うケミカルも色々ありますが、
表面にうっすら乗っている程度のものが溶け出るだけですので、
あれをもって鉄粉を除去できた!と考えるのは間違いです。
鉄粉除去を本気でやるなら、粘土+磨きが必須条件。
なお傷の深さ的には、磨けば容易に取れる程度ですので、その点はご安心ください。
磨き後。
光の周りがモヤモヤして見えるのはカメラのせいです。
実物はバッチリピカピカです。
エンブレムも、
なるべく綺麗にします。
傷の目立ちにくい白も、光を当てるとよくわかります。
おろしたてのお皿のようにツヤツヤに。
グリル。
まぁ、すぐに汚れるのは分かっていますが・・・
やっぱり黒いところが黒いとカッコイイ!
一応ここもガラスコーティングして黒さを出しておりますので、
シリコンオイル的な物を塗りたくったのよりは、はるかに長持ちします。
エンブレム周り。
外周部の汚れが目立ちます。
外周部の汚れはばっちり落ちました。
が、エンブレムそのものの劣化がどうしても気になりますねぇ。
もちろん、ご要望があれば交換も可能です。
国産車であれば大した金額ではありません。
ポルシェの七宝焼きエンブレムでも2万円程度です。
サイドマーカー。
溢れんばかりの透明感!!!
担当のY君は、コーティング液に漬け込む!という凝ったことをしているみたいです。
本当に手を抜かない男です。
いつも言うのです。
「あのね、肩がこってね、60分のマッサージに行ったとしよう。
60分マッサージしてもらったけど、やはりコリは取れなかった。
そこでじゃあ、コリが取れるまでサービスでマッサージ続けてくれるか?
してくれないだろう?
商売なんだから、時間内で終わる範囲の仕事をしなきゃ」
しかし、我が道を突き進むYくん。
素晴らしい、職人としては大変素晴らしい。
が、雇い主として、それに甘えているわけにはいかない!
やはり時間内でキッチリ終わらせて、しっかり休んでもらいたい。
というわけで、ちょっとずつですが仕事を効率化するよう模索中。
ここでいう効率化とは、適当に終わらす!ではなくて、
より短い時間で同じ(ように見える)成果を生む、ということです。
若さに任せた体力勝負の仕事はいつまでも続かないですからね。
いい機材、いい薬剤、そしていいアイデアがあればきっと効率化出来るはず。
それか、彼が納得するまで時間を掛けられるだけの料金を頂くか、ですね。
そうなると20万円くらい頂かないと割に合いません。
しかし、どれだけの人がコーティングに20万円も払ってくれるだろうか?
私は出しません!高すぎ!
まぁそういう金額をポンと出せる方々も世の中にはいらっしゃるのかもしれませんが、
なんとなく私にはそういう価格帯での商売は肌に合わないんですよね。
もうちょっとフランクで、お客さんと対等でありたいのです。
こちらドア内。
綺麗になりました。
私は洗車するとドア内もほぼ必ず拭き上げます。
洗いはしませんが、水分をふき取るだけでも汚れの蓄積は防げますからね。
あまりに汚いと拭く気にもなりませんが、
磨きコーティングをしてきれいになったら、ぜひ心がけて見てください。
全然大した手間じゃありませんよ、時間にして1分くらいのものです。
ドア下。
きれいになりました。
ドア下の汚れもいくところまでいくと、
排水口が詰まって中に水が溜まり、最終的には腐りますからね。
たまには覗き込んで綺麗にしてあげましょう。
はい、今回はちょっと語り過ぎました。
夜中に書くとつい色々思考が巡ってよけなことを書き連ねてしまいます。
それでは、また。
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