こんにちは、段々寒くなってまいりましたね。
本日の日記はこちら。
ジャッキアップして、タイヤまで外して何をしているのか。
車両整備?
いえ、幌屋ですので幌交換をしております。
原因はこやつ。
4点式ロールバーです。
こやつの足元がちょうどリアタイヤハウスの上部に固定してあるのですが、
上からボルトを突っ込み、下からナットで止めてあるだけのため、
いくら上からボルトを回したところで下のナットは共回りするばかり。
ですので下からスパナを突っ込んでナットを押さえつつ、
上からボルトを回さないといけないのです。(あるいはその逆)
ちなみに、この後ろ足が付いている部分の鉄板、ベッコベコです。
前足もフロアパネルにくっついています。
構造体じゃなくて、ただのパネル部分にくっついているので、
横転して強い力がかかったら思いっきりベコっと沈み込むと思います。
一応店長、建築士で構造計算もしますので、ある程度の力の伝わり方は理解しております。
このロールバーは建築で言うと、下に梁がない床の上に柱を乗っけてるようなもんです。
色々都合があるのだとは思いますけれども、
もうちょっと後ろ足を伸ばしてリアサスのアッパーまで持ってくるとだいぶ良くなると思います。
幌は開かなくなりそうですが。
こちらのロールバーはガラス幌でもちゃんと開きました。
で、とりあえず幌が張り終わった段階でパチリ。
このあと内装とロールバーを戻して完成です。
仕上がり時はやっぱり暗くなってしまったので撮れませんでした。
さて、ここでS2000前期のオーナーさんに耳寄りな情報をお伝えしたいと思います。
幌のサイド部分はトンネル状になっておりまして、
ここにサイドテンションケーブルを通す必要があります。
でも数十センチの長さがあるので、通すのがとっても大変!
そこで店長はこのような長い棒を突っ込んで、ケーブルをグイグイと押し込んでいきます。
でもこんな棒、どこで売ってるかなぁ?
そもそもこれのためにわざわざ買うのももったいないし。
そんなあなたに朗報です。
ここ取り出したりまするは外した古い幌。
ひっくり返してリアスクリーンの内側を見てみると・・・・
スクリーン上部にあやしい膨らみ。
えいや!っとカッターを入れると・・・
出てきました!棒です!
リアスクリーンの下も・・・・
出てきました!棒(細)です!
というわけで2本の棒を収穫。
この棒、繊維強化プラスチックっぽい物体で出来ておりまして、とっても丈夫。
幌取り付け以外にも、チャンバラ、つっかえ棒など色々な用途にお使いいただけると思います。
それに男の子なら、細長い棒を手に入れただけでワクワクするはず。
そう、棒一本あればいつだって勇者になれたのです。
ところで左下に見える店長が履いている履物、そう、便所サンダルです。
なんだコイツ、こんなので作業してやる気あんのか?と思った方、ちょっと待ってください。
なぜサンダル履きで作業しているかというと、
幌交換の場合、車両の外と中を何度も何度も行ったり来たりするので、
脱ぎやすく、履きやすいこと、それが非常に重要なのです。
それにしてもなぜ便所サンダル?他にもっとマシなのあるでしょ?と思った方、ちょっと待ってください。
BMW・Z3やアルファスパイダーなどステープルを大量に使っている幌の交換を行う場合、
外したステープルが床一面に散らばりまくります。
これがまたマキビシのようないい感じの立体感をともなって捻じれておりまして、
結構な確率で靴の裏に突き刺さるのです。
ここでク■ックスのようなヤワなサンダルを履いておりますと、
余裕で靴底を貫通して足の裏まで到達してしまいます。
その点便所サンダルは比較的硬質なゴムで出来ておりますので、
ステープルの残骸ごときに屈することはありません。
というわけで、脱ぎやすく、履きやすく、そして下からの耐貫通性に優れた履きもの、
それが便所サンダルというわけなのです。
便所の臭気と湿気に晒され、時には水を掛けられ、
不特定多数の人たちに踏まれ鍛え上げられてきた耐久性。
そして昔から変わらないその野暮ったいフォルム、色。
すいません、実際そんなに対して思い入れはないのですが、
言い訳として書いてみました。
かみさんが近所のスーパーで買ってきたんですよ、便所サンダル。
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