今回はポルシェ911(996型)のご紹介です。
当店ではこれで確か6台目の施工だったと思います。
よくご依頼いただくので「996カブリオレって沢山売れたんだな」と思っていたのですが、
オーナーさんが言うには、実はそんなに多く日本に入っているわけではないそうです。
もともと数が少ないため幌交換の情報も少なく、
ネットで検索しても当店を含め数店舗しか引っ掛かりません。
そのため「996の幌交換が出来るお店」として広く認知いただいているようです。
大変光栄なお話です。
そんな中での今回の車両、いつもとはちょっと違うご依頼です。
オーナーさんが既に幌をご自身でばらしておりまして、
取り付けのみお願いします、ということで入庫いたしました。
というわけで・・・・
ネジ類も最初から外した状態です。
996には多数のネジ類が使われておりまして、それぞれ長さや径、ピッチが微妙に異なります。
経験豊富な当店ですが、さすがにどのネジがどこに付くか完全には記憶しておりません。
ですので形状ごとに分類し、個数やピッチを元にどこのものだったか割り出していきます。
悩むこと小一時間・・・・・
全て分類完了しました。
その結果、いくつか欠品していることが判明。
手持ちの似たようなネジで対応することとします。
ちなみに自分で外すときは、同じグループのネジを一箇所だけ車両側に戻しておくようにします。
そうすれは取り付け時にはそれを元に同じネジを探せばいいだけですので、
確実に元の位置に戻すことが出来ます。
幌の左右をつなぐスプリングも欠品していたので別の部品で対応。
本来はもっと長いものが1本付いているのですが、市販でそのような特殊なものはありません。
ですので、今回はホームセンターで見つけた少し短めのものを2本つないで代用しました。
張力もちょうど同じような感じで、機能的に全く問題なく仕上がりました。
それとスプリングを覆うカバーも欠品していたので幌生地で製作。
純正状態と比べて遜色ない状態に仕上がりました。
このあたりは元の構造を知っている人間でないと対処のしようがありません。
たぶん日本中で私を含め数人しか出来ないだろうと自負しております。
996のリアスクリーンはプラスチック製ですぐ傷がつくので、しっかり養生してから作業します。
あと、無理をするとモーターの焼き付きが起きるらしいので要注意。
もし作業中に壊れたら・・・寿命で壊れたにしてもどうしたって私が疑われてしまうので恐ろしいです。
ちなみに今回は私が作業する前に壊れたそうで、修理費が二十数万かかったそうです。
で、完成。
緑の中をなんちゃら、真っ赤なポルシェです。
NHK紅白歌合戦では商業的な固有名詞はNGとのことで「真っ赤なクルマ」と歌ったとか。
う~ん。
ホイールも黒、幌も黒。
いい感じにまとまっております。
テールランプも黒っぽい社外品に交換してあります。
先日の黒いロードスターでもそうですが、色数を少なくすると非常にすっきりまとまりますね。
ちなみに、現在7台目が入庫中。
ぼちぼち996交換実績日本一になれそうな気がしますので頑張ります。
自分で言うのも何ですが、やはりノウハウは大事です。
それでは、長くなりましたが、また。
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